通勤用自転車を3~5万円の範囲で選び始めると、この価格帯には様々な種類の自転車が存在するので、何を基準に選んでいくかをはっきりさせておくことが大切です。
ここでは、自転車通勤歴10年の筆者が、通勤用自転車を選ぶうえで絶対に抑えておきたい5つのポイントをご紹介します。
通勤用自転車選びの最初の段階は、自転車の種類を決めることです。
ミニベロや折りたたみ自転車もオシャレですが、タイヤが小さいので歩道や道路の段差の影響を受けやすく、常に神経を使うため、長距離通勤や初心者の方にはオススメできません。
またロードバイクは価格的にかなり高くなってしまうので、このページではオススメ対象外とします。
つまり、初心者にオススメの通勤用自転車は、タイヤの細いクロスバイクか、タイヤの太いマウンテンバイクのどちらかです。まずは両者の特徴を比較してみましょう。
比較項目 | クロスバイク | マウンテンバイク |
---|---|---|
重さ |
12kg |
14kg~(サスペンション付きは重い) |
耐パンク 性能 |
普通 |
非常に高い |
巡航 スピード |
15km~30km |
12km~25km |
漕ぎ出し |
軽い |
重い(前後にサスペンションが付いていると、より重く感じます) |
ギア特性 |
高速寄り(刻みが細かい) |
低速寄り(登り坂に強い) |
ストレス |
段差が気になる |
いまいちスピードがでない |
上記の通り、どちらを選ぶかで性能は大きく変わってきます。軽さ、快適さ共にオススメはクロスバイクですが、パンクと段差を気にせずガンガン走りたい人には、マウンテンバイクをオススメします。
以下では、車体を選定していく際のポイントをまとめました。
「自転車」と聞いて誰もがすぐに思い描くママチャリは、実は18~20Kg弱の重さがあります。ここから約6kg(大きなペットボトル4本分)を軽くした自転車というのは、乗ってみると別物に感じるほど軽いです。
停止、発信が驚くほど楽で、スピードも簡単に30km/h以上出せます。坂や向かい風の状況でも、自転車の重さを感じることなく走れるので、とにかく14kg以内の軽さを重視することをオススメします。
アルミは丈夫な上に軽量です。一方、鉄でできた自転車は、価格は安いですが、とにかく重く、鉄の部品が錆びて故障の原因になります。
屋根付きの駐輪所に置いていても強い雨の日は濡れてしまうので、雨にも強いオールアルミの自転車がオススメです。
ギア(切り替え)の数が多ければ、急な坂道でも、平地の高速走行でも幅広く対応できます。オススメはフロント3枚+リア7枚(or8枚)の21~24段です。
ただし注意が必要です。切り替えの段数が多いからといって27段ギアのマウンテンバイクを買っても、アスファルトの道路である程度スピードに乗ってきた時に、重いギアが足りなくなる場合があります。
マウンテンバイクについては、本格仕様のものほど、山道走行用の軽い方のギアを充実させ、高速走行を考慮していない可能性があるので、マウンテンバイクの中でも街乗りに特化したものがオススメです。見た目で判断するときは、タイヤがボコボコしてないのがポイントです。
マニアックなポイントですが、走る快適さに関わってくるのがギア比です。
クロスバイクは街乗りに最適な設定になっているので、ギア比については全く気にしなくて大丈夫です。
マウンテンバイクの場合だけ注意が必要で、「その3」でもあった通り、アスファルトの道を走る際に、高速側のギアが足りずに漕ぎきってしまうということがあります。できるだけ高速重視(重い方のギアがたくさんある)ことをチェックしておきましょう。
特徴として、マウンテンバイクの方が幅広いギア比を持っているケースが多いのですが、その分ギアとギアの間隔が広いので、もう1段重くしたいけど切り替えると重すぎるということがあります。それに対しクロスバイクはギア比が絶妙に設定されていますので、気持ちよく加速できます。
本格的なクロスバイクは、ロードレーサーと同じようなタイヤをつけているので歩道の段差などでパンクしてしまうことがあります。4~5万円の街乗りを目的としたクロスバイクは、少し太めのタイヤ(サイズ表記:28C)をはいているので、1週間に1回程度のペースで空気圧を見ていればほとんど心配ありません。
26~28Cのタイヤでも、タイヤの溝(トレッド)が深く刻んであるものもあるので、クロスバイクが欲しいけどパンクが心配という方は、購入後にタイヤのみを交換してみることをオススメします。
通勤途中に砂利道があるなど、あまり整備されていない道を走る可能性がある場合はマウンテンバイクを選ぶ方が安全です。
クロスバイク、マウンテンバイクの2つで迷っているなら、特段の理由(途中に砂利道があるなど)が無い限りクロスバイクがおすすめです。
よく、乗り心地の良さでサスペンション付きのマウンテンバイクを選ぶ人がいますが、メンテナンスが行き届かないとサスペンションもすぐに動きが悪くなってしまいます。そうなるとただ重いだけのパーツです。
ここでご紹介した条件を満たしているクロスバイクなら、パンクにさえ注意していれば問題ありません。自転車に乗りながらスポーツカーを運転するような加速とシフトアップの感覚が味わえて毎日の通勤が楽しくなりますよ。
おすすめの通勤用自転車はこちら→「通勤にオススメのクロスバイク」